• 和様の書論
  • うどよしの和様の書道の考え方で、記載した時点で最適な考え方などを示したもの。

書論(別2) いつから“書道”になったのか

“書道”という言葉は明治36年に発生した新語

明治36年 斯華会 書道講習録

そもそも“書道”という言葉も明治36年(1903年)に生まれたと思われる単語です。
明治36年 斯華会という書道団体の「書道講習録」が最初と言われています。
画像は17版(大正10年 当時3円50銭)、私が所蔵している現物です。

明治36年 斯華会 書道講習録

一応、最初のページに「(明治)36年6月その第1号(號)を発刊」と書いてあります。

“道”となり情報技術から芸事へ

江戸時代に、書に”道”が付かなかったのは、当時は、実用の情報技術だったからです。
それは、今、キーボードのブラインドタッチを“キーボード道”と言わないようなものです。
(最近は、“ラーメン道”、“戦車道”というものが”道化”されていますが・・・。)
実用性のあるものには“道”という言葉は馴染まないし、当然、定着しません。
また、日本最高峰の日展の第5科が“書道”ではなく“書”となっているのも、書道という
新しい表現を嫌ったからかもしれません(勝手な想像)。
ちなみに、最近「書道家」という表現が増えましたが、正しくは「書家」。
“書家”で通じるので、背景を知っている人は、公式の場で“書道家”と名乗ることはありません。
ただ、“書道家”と書くメディアが増えており、SEO対策で“書道家”という単語は入れています。
※大宝律令の“書道”の記載について、大宝律令が未発見であり、その後、“書道”の記述が見られないことから、現在の書道とは別と判断しています。


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