「書家が書道を潰す」新規開拓しなくていいの?


古い「プロレス」化した日本の「芸術」

最近、プロレスが人気というのを知っている方も多いと思います。
プロレスは「ショー」と言われますが、格闘技にストーリーがある、試合結果は事前に決まっているなどを知ってしまうと、純粋な方には「八百長」と映りますよね。
ストーリーに沿って、色々な仕掛けを作って、あたかも真剣勝負のように見せるって、現在の日本文化や芸術の仕組みに似ていませんか?
オリンピックエンブレムの盗作問題(忘れてた?)でもわかりますが、特定の方を登用するために公募を行うなど、まさにプロレスです(プロレスに失礼ですね)。
文化庁が後援の大手公募展は、次、誰を推すか密室で決められないので、審査を伴う「公募展」という仕組みを利用しているわけです。
だから、大手公募展は「合格発表会」とも言われ、入賞関係者しか見ないため、作品点数の割に来場者が少ないんですね(ガラガラです)。

新日本プロレスは一度どん底に落ちた

新日本プロレス(馬場ではなく猪木がいた方)は、 2018年7月期の売上高が、武藤敬司や蝶野正洋、橋本真也の“闘魂三銃士”が活躍した1998年の実績を20年ぶりに塗り替える見通しだそうです。
しかし、新日本プロレスは、全盛期40億円あった売上が約2010年には1/4 10億円になり、経営危機に陥った時期があります。
低迷の原因は、2000年代の格闘技ブーム時に女性を含む若いファンを奪われたことが原因のようですが、それ以外にも色々あったようですが、プロレスは完全に忘れ去られた存在でした(私も忘れていました)。
そして、経営不振に陥った新日本プロレスの親会社がブシロードになり、明るくて華やかな格闘エンターテインメント性の高いプロレスに変化し、CMや電車中吊り広告の大量投入など露出を高めたそうです(この辺は受け売りです)。
すると、売上高も次のようにV字回復します。
2012年度 16億7000万円
2013年度 22億6000万円
2014年度 27億6000万円
とうとう、2018年は月間の過去最高売上を塗り替えるほどになりました。

プロレス界の名言「マニアがジャンルを潰す」

最近、とある書道関係者の運営の方とお話することができました。
「従来のお客様を大切にしすぎると、新規の方が全く入れない世界になる。なんとかしたいけど…」
という話でした。
このとき、新日本プロレスの復活劇の中で生まれた名言「マニアがジャンルを潰す」(ブシロード木谷高明氏)を思い出しました。
これは、「マニアを守るために新規を捨てる」という愚策を批判している言葉です。
書道の場合は、まだ大丈夫という余裕があるのかもしれませんが、危機感を持っている人がいても、既得権の前には消えてしまいます。

新規がいるからマニアが育つ
和様が書道業界にもたらす効果

マニアって、ジャンルに人気が出て、どんどん新規が入ってきたら勝手に育つ部分もあると思うんです。
運営は、常に新規を増やせば、新規から見て古いファンは、情報も知識もある先輩になれます。
つまり、運営は、マニアのためにも新規を増やすことを考えないといけないし、マニアも新規が入ることで、結果的に、自分たちの地位が向上する面もあることを理解しないといけません。
でも、マニアは、新規を増やすことは嫌がる傾向があるため、そうならない仕組みづくりは運営の仕事ですね。 

一旦、とことん落ちるのを待つ?

新日本プロレスは売上が1/4になって経営譲渡で新たな仕組みを取り入れることができました。
書道は、応募点数が減っていると言っても、もともと巨大なので、後10年、維持するだけの余裕があります。
今、権限を持っている人たちは安泰です。
しかし、「書家が書道を潰す」今の状態を放置すると2010年頃の”古い”新日本プロレスと同じ状況が来るのを指を加えて待つのですか?
そして、その時、誰かがV字回復してくれる保証なんてありません。
10年後より今着手したほうが、資金も人員も多いので遥かに楽だと思います。
新規のファンを増やすことは、私が公募展を運営していて最も考えていることですが、大変難易度が高い話です。
だから、人生の時間を使ってやるべき面白いことなんだろうなと思います。

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