【動画】2020年NHK大河ドラマ題字「麒麟がくる」検証

2020年NHK大河の題字「麒麟がくる」にご不満な様子

この動画の発端が書家 森大衛さんのTwitterからなんで、紹介しておきます。
(森さんは、若手ではかなり有名な毎日系(独立書人団)の先生でイケメンです。)

関係ないですけど、森さんのID「@TAPPITSUOU」なんだろうと思ったら「達筆王」なんですね(笑)
雅号で取れなかったのかな?




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題字の選考に疑問を持つ書家先生たち

近年、多くの方がNHK大河の題字にご不満の様子です。
その背景には、自分たちの書道のエリアから採用されているという点もあるのかもしれません。
例えば、NHKが「日本相撲協会」以外の相撲を中継することはありませんし、実質、日本相撲協会が独占しています。
でも、書道の場合、日本の伝統ある相撲文字や歌舞伎文字のような江戸文字は書道業界には入っていませんし、日展や主要民間公募書展にも部門はありません。
そういう意味では、自分たちが所属する書道業界が「書」のすべてではないので、仕方ないと思います。
ただ、一方で、公共放送であるNHKの最大のドラマである大河ドラマの書の題字が、従来の書道業界外から多く登用されることで、若い書道関係者やファンに一定の影響が出ていることは否めません。

品質の担保

私は従来の書道業界に所属せず、現代版の和様を立ち上げて公募展を実施している、日本ではかなりレアな立場です。
こんなフワフワした立場の私から見ても、NHK大河に採用された書家の書風の影響は大変強いです。
以下の画像はグーグルにて「書道 作品」で画像検索したものです。
分かる人はわかると思いますが、大河ドラマの書風によく見られる傾向があります。

SNSで「いいね」が付く書風の採用傾向

私は、ありがたいことに民放もNHKも何度か出演させてもらっています。
NHKが、民放より視聴率を意識していると感じました。
これは「CM主に影響されない公共放送」というイメージとは全く違います。
私の感じた事も含めて想像すると、採用する際に、「視聴率=視聴者の好みに合わせる→広告代理店?の影響」があるのではないかと思います。
私は、高い芸術性のある作品は、一般人に共感を得られるものではないと思っています。
それを理解するには、一定の知識や経験が必要です。
SNSで「いいね」が大量に付くものは、一般人でも理解できる領域にある作品ということになるので、芸術作品と見た場合、評価が下がることがあります。(例:本物のように描かれた絵、かっこいい書)
一般人にも理解できて、玄人を唸らせるような作品ができたら、それが一番良いのですけどね。




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スカートを男性に選ばせるようなもの

女性が自分に似合うスカートを選ぶことができるのは、子供の頃から、その訓練と経験があるからです。
男性だけでスカートを選ばせて買わせる女性はあまりいないと思います。
わかってないと判断できないことは結構あるのです(女性でもスカート選びを失敗することだってあるんだから。)
芸術的なものは民意も大切ですが(書道業界はもっと民意を取り入れるべきです)、芸術分野のような小さい業界は、メディアによって作られた民意で大きな影響を及ぼすことが可能です。
その結果が、実際に、影響力のあるNHKの採用基準が、上記の画像のような影響をもたらしているのではないかと思います。

2020年NHK大河「麒麟がくる」の題字を検証

書の「勢い」って書家ごとに判断が異なるものですが、森さんが指摘するように、今回の題字は”うるさい”と感じるほど墨が散りばめられていますね。
パチンコのポスターとかには向いているのかもしれませんが、日本を代表するNHK大河ドラマの題字なので、激しい中にも品位が求めたいという人がいても仕方ないと思います(ちなみに、このドラマは激しい話?)。
動画をみえれば以下のようになった経緯はわかると思いますので、ぜひ動画をご覧ください。


言いたいことは動画内で言っていますので、特にここで言及することはないのですが、B程度の墨のチラシなら、そこまでうるさくないのかな?と思います。
今回の動画の趣旨と異なるのでカットしたのですが、「麒麟」の「鹿」が並ぶのは厄介だと書家は思うはずです。
逆に、どう処理するのかは腕の見せ所なので技量が伺える点でもあります。
皆さんのご意見ご乾燥などあれば、私も勉強になるので動画でもSNSでもいいので教えてもらえたらと思います。


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