子供の手書き文字に癒やされる→デジタルの460倍だった!

「こども手書きコレクション」をやってます

3月に入って急遽「こども手書きコレクション」という企画を実施しています。
詳細はリンクの先を見てほしいのですが、簡単に言うと、

「子供の手書き文字の画像をTwitter に投稿してね」

というものです。
珍しさもあり、いくつかの取材記事も掲載いただけ、いきなり始めたことが良いスタートになりました。
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どうして、下手な子供の文字に癒やされるのか?

実は、3月は「ワークショップコレクション」に参加予定でしたが、政府の自粛要請を受け中止に。
そこで、何か子ども(とその親)に向けてなにかできないかと考えて、思いつきで始めたものです。
それでも、協力企業のおかげもあり、たくさんの投稿をいただくことができました。
(以下はうどよし賞、文具メーカー賞の受賞作品)


「こども手書きコレクション」なので、多くの投稿作品がコレクションされていきます。
共通するのは、子供の文字には癒やされるということです。
定量的な説明は大変難しいのですが、とある方法で比較することにしたら驚きの結果となりました。

手書きにはデジタルの2倍の情報量があった

「こども手書きコレクション」の投稿作品の中からシンプルな「(かしぱんみたいなぱん)スコーン」( @rikukaidouさん)を事例として使わせていただきました。

手書き文字の文字データ(右)とMS明朝で同サイズの同テキスト(左)を用意しました。

       

異論はあると思いますが、このデータ容量を比較してみました。

「手書き」は「フォント」の2倍、「バイト数」の460倍

比較した結果、「手書き」は「フォント(MS明朝)」の2倍以上あることがわかりました。
「(かしぱんみたいなぱん)スコーン」という文字情報に限れば、バイト数はたったの30バイト(全角=1文字、半角=0.5文字)。
つまり、手書き文字は、13800バイト÷30バイト=460倍 も情報量があるのです。
手書きの文字には、文字情報以外の情報が、フォントの2倍、バイト数の460倍入っているのですから、何らかの違いを感じ取る事ができてもおかしくありません。




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大人が子供特有の「癒やし」効果を反映できるか?

子供の文字は、文字情報の中に「癒やし」に関する直接的な表現がないにもかかわらず、癒やされます。
つまり、子供の文字には「癒やし」成分が、たくさん含まれているということです。
もし、大人が、子供の手書き文字の「癒やし」要素を理解し、自由に扱えるようになったら、「癒やし」情報を含んだ表現が可能になるはずです。

実際の事例紹介

実は、これ、私が書きました。
私は、子供のような字を書く訓練や研究をしたわけではなく、日本語の書表現の研究過程で、副産物としてペン字で、この程度は可能となりました。
みなさんも実際に子供っぽい字を書いてみてください(できますか?見てみたい)。
ちなみに、他の書家が同様のことが可能かどうかわかりません。
というのも書道業界は、「筆記体」で「古い外国語(漢文)」や「古い日本語(仮名)」を書くことが主流です。
現在の日本語を(筆記体を使わず)読めるように書く研究は、誰もやっていません。
(現在の文化行政の仕組みで「日本語」に取り組むのはハイリスク・ローリターン。やらない…)
将来、手書きが特別なことになるので、もし、このような特殊なことに興味を持つ人が増えたら、もっと、日本語の表現の研究が進むのではないかと思っています。


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