老舗書道用品店の自己破産にみる書道環境 2

 

「書道用品店に跡取りがいない!業界が見切られている?」という話からの続きです。(1はこちら

さて、ちょっと視点を変えて、書道を実際にやっている人口について触れておきましょう。

財団法人・日本生産性本部がまとめた「レジャー白書2011(2010年の数値)」で以下の通り。

2010年 530万人 シェア4.1%(前年比 ▲130万人 ▲19.6%↓) 

底辺期は06~08年の300万人台で、09年は660万人になったとのこと。

実は、この統計は、いい加減なので業界単体では使い道がありません。

(自社の運命を決める経営判断には使ってはいけない数値です(笑))

しかし、この数値は類似の業界比較なら使える数値です(が、誰もしてない)。

たとえば・・・ 茶道人口 390万人、囲碁人口 640万人 と行った感じ(数字は拾い物)。

さて、冒頭の画像にもありますが

明治以降、義務教育という超特別待遇の書道が、

茶道の1.3倍しかいないというのはどういうこと?

「義務教育は1.3倍もの恩恵を業界に与えてくれるんだよ。ふぉふぉふぉっ」

とも言えなくもない。

でも、全員が義務教育でやって、習い事の御三家だった時代もありながら、

個人的には、まだ茶道より書道の方が使い道あるだろ・・・

という環境のアドバンテージで、+30%の効果しか生めないものなの?

他の業界からしたら、超優遇を受けてる書道がうらやましいとおもうのですが・・・

学校教育では、凄い経済効果を生むこともできるし、ダメにすることもできます。

私は、この業界にいるので「書道を義務教育から外せ!」なんて一切思いません。

明治以降続いてきた中国式書道は、昭和期のピーク(ブーム?)を生み出しましたが

日本人には定着しなかったという判断をする時期なのかもしれません。

教育と経済は違うという指摘はわかりますが、

(1)でも述べたように書道用品店に魅力がないのか跡取りがおらず、

公募展の平均年齢が75歳以上の現在の書道業界は大ピンチです。

高い技術を追求するのは、ほどほどに、すそ野を広げることを真剣に考えましょうよ!

って思うのです。

 

老舗書道用品店の自己破産にみる書道環境 2 への2件のコメント

  1. うど

    >中高年~老人層(団塊世代)をターゲットにして、それを裾野にするピラミッドを再構築
    私はこれしかないと思っています。

    義務教育で書道がある時代の人は、戻ってくる可能性があると思うのです。

    その後は、たぶん私は死んでいるので知らんです。

    返信

  2. 吉永隆山

    従来(現状)の書道界というものが、教育書道(寺子屋習字)を裾野とするピラミッドである以上、その裾野が少子化で小さくなれば、シュリンクは当然でしょう。
    展覧会書道もその裾野に乗っかっているわけですから……本来は小さくなるのでしょうが、業界人が変に(不自然に)頑張っているのが現状で、その頑張りもどこまで続くのでしょうか……難しいです。 そもそもが、少子化なのですから、どうしようも無いです。
    まあ、中高年~老人層(団塊世代)をターゲットにして、それを裾野にするピラミッドを再構築すれば、良いのでしょうが、書道界にそういうコンセンサスも形成されていないのが、問題点と思います。

    返信

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