「ゴーストライター」と書道の「手本」ついて思う

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今現在、もっとも世間を賑わせている現代のベートーベン 元作曲家 佐村河内 守さんですが

・交響曲などのヒットメーカー→作曲はゴーストライター新垣さんに丸投げ

・ピアノが弾ける→弾けないので手に包帯を巻いている。楽譜も読めない

・曲は素晴らしい→勉強してれば、この程度は、だれでも作れる

・耳が聴こえない→完全に聞こえてる(障害者年金の詐欺?)

・被爆者2世→広島にいたことは事実らしいが被爆者2世ではないらしい

などなど、NHK、民法はじめドキュメンタリーなどで彼を知った人も多いようで

彼を大絶賛した作曲家、評論家などまで巻き込んで、意味がわからないほど波紋が広がっています。

放送局も「気付かなかった」とのことですが、VTRでもボロが出てるようで・・・

きっと指摘した人はたくさんいるんでしょうけども放送局の人たちにも”聞こえなかった”のでしょう・・・。

■「対岸の火事」なのか?「手本」は大丈夫?

たしか、相撲が八百長騒ぎのころ、書展の審査割り当ての話が、

まさか「不正」として世間にクローズアップされるなんて思ってなかったです。

書道の「手本」を見て真似するという仕組みは、大体の人が知っていますから、どこまで、世間的にはOKなんでしょうか?

ちなみに、私の団体展では、現時点では生徒と打ち合わせをして手本をほぼ書いています。

(生徒:佐村河内さん うど:新垣さん で置き換えするといいかも(笑)ちゃんと生徒の要望に沿ってゴーストします(笑))

■「手本」に厳しくなりつつある世間の目

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左が、賞金300万円がもらえ公募展の作品が、右の写真にそっくりな構図だったため

トレース(複写行為)の疑いがあると指摘されている例です。

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そして、これは、すでに解決済みですが

国内最高峰の東京芸大3年の女性が昆虫の交尾に着目した絵を出版で話題
→トレース元を指摘する人が出る→本人は否定
→写真を撮影した人が出てくる→トレースを認め印税を放棄→沈静化

した案件です。

成人しているとはいえ学生であっても、世間は非常に厳しいです・・・。

著作権的に絶対に勝訴可能とはいえないグレーゾーンなんでしょうけども。

というのは、私の代表作『がんばろう日本。』は、かなり似たものが出ました。

 

よく「『がんばろう日本。』見たことあります!」といわれるのですが、

私の書の『がんばろう日本。』に人気が出たから、筆文字でデザイナーが真似たり、工夫して作ったものかもしれないのです。

(サイト運営者は、どの企業ドメインからアクセスがあったかわかるので(笑))

2011年当時、弁護士に意見をきいたところ

「広告代理店などは、著作権訴訟は勝てるかどうか分からない訴訟。
著作権侵害の賠償額も小さいから、わざわざ弁護士を立てて訴訟してこないと思ってる。」

との答えでした。

ちゃんとした企業でも「参考にしたけど真似てはいない」という意味不明な回答で強気なんですよね・・・。

今なら、私がSNSなどに書けば、そういうネタを探している人が見つけて炎上・・・という社会的制裁を受けたかもしれません。

(そんなことになっても、私は何の得もないので全然嬉しくない!!!)

■どこまで「手本」が許されるのでしょうか?

書道でいうと、どこまで「手本」を使って許されるのでしょうか?

レベル1 自団体の公募の作品

レベル2 毎日、読売、産経展の公募の作品

レベル3 プロとして受けた仕事の作品や個展

レベル4 日展の公募の作品

※レベルは、技量的に上下ではなく、書道界のピラミッド組織にあわせてみました。

私はレベル2までは、アマチュアで、一定以上のプロになって出すところではないと感じてますので

手本があっていいと思います。(もちろん手本を使わない人もいるでしょう)。

ちょっと話はずれますが、レベル2で、手本をもらっている人と、もらってない人が同じ審査なのはどうなんだろうと思います。

手本ありの方が有利ですが、予備校に金払って効率を上げるのと一緒といえば一緒(要は金で時間を買う)。

そうなると、良い手本か悪い手本かで、決まる部分も大きくなるんですよね・・・。

私の団体で、手本なし部門を作って、お客様の反応でテストするのもいいですけど

生徒は精神的に耐えられない・・・と心配もある(笑)。

さて、本題に戻りましょう。

レベル4 日展で入賞を目指す人に手本がある人はいないと思います(指導はあるでしょうけども)。

日展に入賞するって、技量はもちろん、人間関係、所得など揃わないと取れない大人向けの賞レースなんで。

私は、少し気になっているのは、レベル3です。

■もしプロが「手本」をもらって作品を世に出して評価されていたら?

経歴、賞歴を誤解させたり、過大に見せる工夫をしている人もいますよ。

でも、それは企業なら大なり小なりしていますし、私もそういう面があるでしょう!(長くいる生徒にはバレるけども・・・)

しかし、「プロ」として活動してて、師匠から手本を貰って書くことがあったら、世間や購入した人はどう思うのかな?

私は飽き性なのでイヤですが、模倣の芸術と言われる書道では、当然と思っている人がいるかもしれないですね。

そりゃ、佐村河内さんのように書道にもゴーストライター方式がいたら大変ですよ。

でも、作品を書くのは密室なので、わからないですよね。

その方が、頻繁に揮毫する方なら、技量は見れるので揮毫作品と比較して疑われるくらいはあるでしょう。

まあ、そんなことあってほしくないですよ。

私のような胡散臭い人は、とばっちりを受けるんですから!

世の中に、そんなに経歴も見た目もキレイない人はいないってことですからね!

少しでも書に集中したいのに、動きが制限される着物とかありえません。

ジャージですよ!ジャージ!コレが現実。

「ゴーストライター」と書道の「手本」ついて思う への2件のコメント

  1. udoyoshi

    いつも見て頂いてありがとうございます。

    私自身は、切り込むという大げさなものではなく
    普段生徒さんたちと話をしてる中で
    普通の感覚でみると こう思う人もいるんじゃないかな?
    みたいな素朴な視点なんです。

    初めて日展について書いたブログは
    「ブログの情報が、日展不清新さ問題で、関西のラジオで使われてるよー」
    と教えてもらったりすると
    自分の整理だけのブログみたいなものですが
    多少は業界全体の役に立っているのかな?
    と思えるコメントをいただけるとうれしいです。

    >日展のあり方というか存在について、どのように割り切っていらっしゃるのか、
    私がこのままの立場なら、日展に関わる可能性がないと思うので・・・割り切るもなにもないのです。
    一般的に、芸術展という意味なら、
    自分の価値付けを外部に委託する利用料かなと思っています。
    別に自分でソレに変わるものが同じコストで生み出せる人がいたら
    芸術展の評価は不要な時代になのかもしれませんね。

    返信

  2. hana

    いつも、わかりやすく的確な指摘をされているので、楽しみに拝見しています。書道界について、多方面から切り込む力には、敬服いたします。
    特に、日展の図式と歴史については、わかりやすかったですね。日展のあり方というか存在について、どのように割り切っていらっしゃるのか、興味があります。
    これからも、応援していきますので、がんばってください。

    返信

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