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ロリポップ!でのMySQLデータベースの8.0へのアップデート:詳細ガイドと補足説明

WordPressサイトをロリポップ!で運用している方向けに、MySQLデータベースを8.0へアップデートする手順について、元記事の不足点を補足しながら詳細に解説します。このアップデートはWordPressのサイトヘルス機能から推奨されていますが、ロリポップ!公式ではサポート対象外の作業であるため、慎重に進める必要があります。
私はMySQLデータベース「5.1」とかなり古いバージョンだったため困った事が多く、備忘記録としてブロクとして残します。

アップデートの背景と重要性

WordPressの6.1以降では、サイトヘルス機能によって「古いデータベースサーバー」という警告が表示されることがあります。これは使用しているMySQLのバージョンが古いため、セキュリティやパフォーマンスの観点からアップデートが推奨されていることを意味します。

ロリポップ!ではMySQLのバージョンアップがサポート対象外となっていますが、技術的には可能です。しかし、データベースを扱う作業はサイト全体のデータ消失リスクを伴うため、必ず複数の方法でバックアップを取っておく必要があります。




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アップデートメリット比較表

項目MySQL 5.7MySQL 8.0
クエリ速度100%最大200%向上
セキュリティ基本強化認証方式
JSONサポート基本拡張機能追加
ウィンドウ関数制限あり完全対応

全体の手順概要

MySQLのアップデートは以下の7ステップ(実質5ステップ)で行います

  1. プラグインを使ったバックアップ(やらなくてもいい)
  2. ロリポップFTPでデータベース情報の取得
  3. データベースのエクスポート
  4. 新しいデータベースの作成
  5. (2)を新しいデータベースへデータにインポート
  6. ロリポップFTPでデータベース接続先の修正
  7. 古いデータベースの削除(これは新規運用が安定してからでもいい)

手順1:ブログ内コンテンツのエクスポート(任意)




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All-in-One WP Migrationプラグインの詳細な使用方法

プラグインの使用手順

  1. WordPressの管理画面から「プラグイン」→「新規追加」をクリックします
  2. 検索欄に「All-in-One WP Migration」と入力して検索します
  3. プラグインが表示されたら「今すぐインストール」→「有効化」をクリックします

プラグイン設定時の注意点:

  • 「高度なオプション」では、データベースのテーブルは必ず選択します
  • 画像やメディアファイルは容量が大きい場合、除外しておくと安全です(別途FTPでバックアップすることをお勧めします)
  • 無料版では2GBの制限があるため、サイトが大きい場合は有料版の検討か、バックアップ対象を分割する必要があります

エクスポートファイルの管理:

  • ダウンロードしたファイルは必ず安全な場所(ローカルPCとクラウドストレージなど複数箇所)に保存してください
  • ファイル名には日付を含めるなど、わかりやすい命名を心がけましょう

手順2:ロリポップFTPでデータベース情報の取得

ロリポップ!の管理画面にログインし、左側の管理画面で「ロリポップ!FTP」→対象となるサイトのデータが入ってるフォルダをクリック→「wp-config.php」を開く→(属性を600に変更することで編集可能になる 後で使う)→データをメモ帳等にコピー(赤枠内の情報が大事)

手順3:データベース内データのエクスポート phpMyAdminでのエクスポート設定

  1. 「サーバーの管理・設定」→「データベース」と進みます
  2. 「phpMyAdmin」のリンクをクリックして、phpMyAdminにアクセスします
    ログイン画面では、ロリポップ!のアカウント情報ではなく、データベースのユーザー名とパスワードを入力する必要があります

エクスポート時の重要設定:

  • 「エクスポート方法」は「クイック」ではなく「カスタム」を選びます
  • 「フォーマット」は「SQL」を選択します
  • 「CREATE DATABASE / USEコマンドを追加する」と「DROP TABLE」コマンドのオプションは、新しいデータベースへの移行時に重要ですので、必ず有効にしてください
  • 文字セットは「utf8mb4」を選択することをお勧めします(日本語の絵文字対応のため)

大きなデータベースの場合の注意点:

  • 容量が大きい場合、圧縮形式「gzip」を選択するとダウンロードが速くなります
  • バックアップファイルが数十MBを超える場合、phpMyAdminの設定によってはタイムアウトが発生する可能性があります。その場合は、テーブルごとに個別にエクスポートすることも検討してください


手順4:新しいデータベースの作成

手順2の「サーバーの管理・設定」→「データベース」で「作成」からエクスポートしたファイルをインポート先となる「8.X」のデータベースを作成します。

  1. 「作成するサーバー」は「mysql8.X」一択となっています
  2. データベース名は、古いデータベースと同じ名前を使用することも可能ですが、区別のために「xxx_new」のように名前を変えておくと管理しやすくなります
  3. パスワードは強固なものを設定し、必ず安全な場所に記録しておいてください1

手順5:(2)を新しいデータベースへデータにインポート

手順2 でエクスポートしたデータをインポートします。稀にデータのインポート時には以下のエラーが発生する可能性があります:

  1. タイムアウトエラー:大きなSQLファイルのインポート時には、PHPの実行時間制限によってタイムアウトが発生することがあります。この場合は、SQLファイルを分割するか、ロリポップ!のサポートに相談してください
  2. 構文エラー:MySQL 8.0では、MySQL 5系と比較して予約語や構文に変更があります。エラーメッセージをよく確認し、必要に応じてSQLファイルを編集してから再インポートしてください
  3. 「Access denied」エラー:ユーザー権限の問題が発生した場合は、データベース作成時の権限設定を確認してください

インポート成功の確認方法:

  • インポート完了後、phpMyAdminでテーブル一覧を確認し、すべてのテーブルがインポートされているか確認
  • テーブルの行数(レコード数)も確認し、元のデータベースと一致しているか確認することをお勧めします

手順6:ロリポップFTPでデータベース接続先の修正

手順2 ロリポップFTPでデータベース情報の取得」の「wp-config.php」(属性を600で変更可能にする)に作成した新しいデータベースの情報を上書きして保存。コピペだけど、絶対に間違わないこと!’ ’内に入れるとき、’を消したり、不要なスペースを入れない用に注意。普通にやれば間違わない作業。

  • データベース名(DB_NAME)
    • ユーザー名(DB_USER)
    • パスワード(DB_PASSWORD)
    • ホスト名(DB_HOST)

これで作業は終了となります。
もし、同じデータベース上に複数のサイトが入っているならば、「手順6」のみをサイトごとに行うだけでアップデートが完了します。
また、きちんと移行できていれば、サイトがきちんと表示されるはずです。
また、当初出ていた「MySQL5.5.5以上のー」という警告文章が消えているのがわかります。実際にバージョンアップが完了します。

手順7:古いデータベースの削除

削除前の最終確認事項

データベース削除は取り返しのつかない操作となるため、以下の確認を必ず行ってください:

  1. 手順1と2でのバックアップが完了し、ファイルが正常にダウンロードできていることを確認
  2. バックアップファイルが破損していないことを確認(SQLファイルをテキストエディタで開いて内容を確認)
  3. All-in-One WP Migrationのバックアップファイルも正常に保存されていることを確認

重要な注意点:

  • 2024年2月15日以前のライトプランでは、データベースを1つしか作成できなかったため、古いデータベースを削除する必要がありました
  • 2024年2月15日以降は50個までのデータベースが作成可能となったため、新しいデータベースを先に作成してから、動作確認後に古いデータベースを削除するという、より安全な手順も可能になりました

アップグレード後のトラブルシューティング

  • WordPressのサイトが正常に動作しない場合は、エラーログを確認してください
  • プラグインの互換性問題が疑われる場合は、一時的にすべてのプラグインを無効化し、一つずつ有効化しながら問題を特定することをお勧めします
  • 最悪の場合、手順1でエクスポートしたAll-in-One WP Migrationのバックアップから復元することが可能です1

まとめ

ロリポップ!でのMySQLデータベースを5系から8.0へアップデートする作業は、サポート対象外ながらも実行可能です。しかし、データ消失のリスクを伴うため、複数の方法でのバックアップが不可欠です。

今回の補足記事では、元記事の「やや不親切な点」を補完し、各手順の詳細や注意点、トラブルシューティングなどを追加しました。2024年2月15日以降はライトプランでも最大50個のデータベースが作成可能となったため、より安全な方法でのアップデートが可能になりました。

これらの手順を慎重に実行することで、WordPressサイトのパフォーマンスとセキュリティを向上させることができます。常に最新の情報をチェックし、作業前には必ずバックアップを取ることを忘れないようにしましょう。


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