【人間工学による早見表付き】書道作品の適正な鑑賞距離は？

突然ですが、書道作品はでかくないですか？

書道の公募展に行くとわかるのですが、書道作品がでかい。

この画像は2016年の独立書展（独立書人団）の大きな作品です。

これ、飾る場所ないですよね。

独立書展の大きな作品は美術館の壁を埋めるために始まったらしいです（主催者公式）。

「極端な例でしょ？」って思ったあなた、書展では、もう普通の光景です。

一応、大型作品ではない通常作品の画像も載せておきますね。

これでも十分でかいでしょう？

最小サイズ70cm…でかいよ

書道の公募展のサイズを見ていたらとにかくでかいんです。

毎日、読売、産経の大手3大公募書展を見ると産経の約70cm✕70cmが最小でした。

また、前述の独立書展でも、2016年から小さい作品を募集し始めましたが

サイズは70cm✕70cm/140cm✕35cm（半切縦のみ）。

額装すると左右上下それぞれ約+10cmほど大きくなり、全体で+20cmサイズアップします。

結果、「小さな華」なのに、すごくでっかくなります。

美術館の天井が高いので、これ以下だと展示会映えしないのはわかりますが、まだでかいです。

90cm位の作品を鑑賞できる庶民の家ってなかなかないんじゃないかな？と思うのです。

書道作品を薄型テレビのサイズで適性距離を算出

「でかい」ということを、一般の方に理解してもらうための良い方法がないかなと考えたら

「TVがあるじゃないか！」と思い付いたので薄型テレビのサイズ表で比較してみましょう（笑）

ぜひ、現在の自宅テレビと書作品を比較してみてください。

※フルHDの場合 距離＝高さ✕3 程度とされています。

４KテレビならフルHDの半分

先ほどの表はフルHDの場合ですが、最近は４Kテレビが徐々に普及しているので

４Kで比較してみると（距離＝高さ✕1.5 フルHDの距離の1/2）

oh!なんてこった…。57インチでは駄目だ。

公募の最小サイズでも75インチテレビのインパクト

以下に作品を買う場合の早見表を作っておきました(笑)ぜひ使ってください！

例えば公募書展の最小サイズ70センチ(額装込90センチ）の書作品なら

72～73インチの４Kテレビを買うつもりが必要ということですね。

江戸間の6帖が261cm×352cmなので10帖程度の部屋でも圧迫感が出そう。

やっぱり現状の公募展の作品は飾ることできなさそうです。

書作品鑑賞 適正距離 早見表を作ってみた

いろいろ調べていると「テレビの高さの3倍が視聴距離」とするのを３H方式と呼ぶらしく（H：高さ）

新しい「薄型テレビの人間工学設計ガイドライン 2012年1月（一般社団法人 日本人間工学会）」だと

「快適さ」の観点で「適正視距離」は同ガイドラインでは、「3.9H～5.9H」を推奨とのことです。

それに準ずると、書道作品の適正鑑賞距離は以下の早見表が目安です（1文字のサイズにもよりますね）。

2階建て建物が8mほどなので、2階建家屋の全体を見渡すには20m程は必要というのもわかります。

何かの参考にしてください。