8月開催予定「読売書法展」中止との情報出回る

SNSで「読売書法展の中止の案内が来た」最早5/11

 私もTwitterで4/24に以下のように投稿していました(忘れてた)。

最も早く情報発信した方は5/11なので、その前に決定したようです。
新聞で政府や民間の飲食店やイベントの自粛に批評している新聞社の判断としてはたいへん遅かったと思います。
ワクチンが開発され普及するのに1年以上かかることはわかっていたので、公的機関の支援を受けている密室型イベントは、当面開催できないと思うのです。

新聞社傘下の大手団体問題ないが表具店などは…

大手が開催できないのは、社会的責任もあると思います。
ただ、毎日書道展3万点、読売書法展1.6万点が中止になると
出品料 4.6億円 ※平均1万円
表具/貸し額料 4.6億円 ※平均1万円
謝礼金 ?億円 ※団体による
本当だったら動くはずの10億円以上のお金が動かないわけです。
団体自体は、親会社が新聞社なのでなんとでもなると思うのですが、表具店と謝礼金で経営している傘下の書道団体は、確実に経営に影響していきます。
今回のコロナの影響で、高齢な先生は廃業するかもしれません。
(若い方には千載一遇のチャンスですよー。今動けない人は、書道で食うことは夢のままで終わらせましょう)

中止で作品や空き会場はどうなる?

動画でも話していますが、書道は美術館の2-30%を占めているため、毎日、読売という業界1-2位が中止になったら、その期間会場が空くことになります。
世間では昨年あいちトリエンナーレで「表現が不自由」と騒いでおりましたが、新興の弱小団体からしたら、有名な会場も借りられて、国、地方自治体や企業支援もあり、さらに10億円近くの公金で展示できて、さらに「不自由」と言えるのは大変恵まれた環境です。
まるで、サウザーのこの食事のシーンのようです(このあと、食事を全て床にぶちまけます)。
実際に、文化行政はしっかりとしたヒエラルキーがあり、東京都美術館を借りることができる団体は限られています。
(10年程度の新興団体は、最初の抽選会に呼ばれません。)
今回、読売書法展は8月に東京だけでも以下の日程で会場を借りております。
8月21日(金)~30日(日)【10日間】 《第1会場》国立新美術館(東京・六本木)
8月23日(日)~29日(土)【7日間】 《第2会場》東京都美術館(東京・上野公園)
この空き会場を、アーティスト支援に5億円(1人10万円を支給)を使う東京都が、どのように活用するのか、そもそも活用するチャンスがあるのか、しっかりと見ておきたいと思います。


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