国産 印泥の和肉/練り朱肉 製造元まとめ
国産の印泥「和肉」あります
以前、以下の動画で国産の印泥の話になり、国産はないんじゃない?という事になりました。
その時調べても、造幣局が玉璽を押すために作っているといった話までしかわかりませんでした。
印泥(練り朱肉)は原材料に、もぐさ(お灸のあれ)使用という点で区別しました。
普通の家庭でもぐさを使った朱肉(印泥)を持っている人は少ないんじゃないでしょうか?
ちなみに、書道業界で朱肉のことを「印泥」と呼びますが、「印泥」は「朱肉」の中国語読みです。
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中国製品依存から脱却したいな
書道の道具はかなり中国製に依存しています。
20年ほど前は、中国製が安かったため国産の道具はほとんど使いませんでした。
でも、じわじわ中国製品の値段が値上がりし、国産との価格差が縮小しています。
そうなると中国製品は安定しないため、正直、割安感がもうありません。
特に印泥は、ロットごとに色や粘りが違ったりするため困っていました。
印泥は通常、硫化水銀(朱砂)を使いますが、原材料表示の義務がないので中身がわかりません。
「朱印船貿易」があったくらいですから、日本製の印泥(練り朱肉)がないわけない!と思って
国産の印泥を調べたらありました。
国産の和肉・練り朱肉/印泥の製造元まとめ
現在、印泥(練り朱肉)を作っていると思われる会社は以下の通りです。
奈良県の会社で寧楽印朱という名前で、豊富な色、価格帯を持っています。
アイマス、進撃の巨人、リラックマ、ヤマトなどアニメやキャラクターとのコラボ製品あり。
かなりアニメ寄りなのでアニメグッズ好きにはお馴染みかも。印泥の製造はしていない。
唐崎工業
小さいながらもちゃんとした印泥メーカー(大阪市生野区生野東4-7-4)。
台東区三ノ輪なので湯島教室から割りと近く。金龍印朱肉が看板商品。
シャチハタ(鯱旗)
言わずと知れた最大手。「練り朱肉」鯱旗印肉 書画落款用として印泥を作っています。
印盒(いんごう)は多治見産の陶磁器を使用した国産品。すべて有機物で出来ているそうです。
うどよし書道教室から徒歩15分位の神田駿河台にありました。
日光印が有名なようです。シャチハタ同様、原料はすべて有機顔料だそうです。
国産の印泥が書道の方に知られてない訳
日本製の印泥が書道業界で知られてないのは何故だろうと㈱モリヤマさんに尋ねたところ
「今までは印章業界は書道業界以外で商売をしていたからです。」
という答えをもらいました。
現在の書道が中華式の唐様であることはこのサイトをたまに見る人は知っていると思います。
こういった歴史背景が影響しているのかどうかわかりませんが以下のような住み分けです。
用途 | 製造国 | 販売 |
書道 | 中国製 | 書道道具屋 |
実用 | 日本製 | 文房具屋 |
実際に公益社団法人 全日本印章業協会というのがありますが
明治政府はこれと合わせて欧米のサインも併用していこうとしました。しかし、この試みは日本の社会に馴染まず、経ち切れになり印章を最重視する社会的慣習が完全に定着しました。
サイトを見ても、書道の話が不自然なほど出てきません(笑)
同じ印泥(練り朱肉)でも、実用の世界と芸事の書道の世界では全然違っているのですね。
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モリヤマ製 日光印を使ってみた
モリヤマ製の日光印を使ってみました。
使い方は中国の印泥と全然違います。
中国製の印泥は、トントンと力強く付けるのですが、国産の練り朱肉(和肉と言ってた)は
すごくやわらかなタッチで印面をつけます。
例えるならスマホのタッチパネルくらいのやさしさです。
押印するとこんな感じで、ええ、すごくいいですよ。よい発色です。
中国製の印泥のように分離も劣化もしないので、長く使えるそうです(油にじみも少なさそう)。
裏打ちや表装に耐えられるの?と聞いたら実験済みだそうで全く問題ないとのことです。
原材料は無機物は不使用だと、万が一、手についても(口についても?)安心ですね。
(消費者庁によると「家庭用品品質表示法」では、インク類の原材料表示は任意とのこと。)
モリヤマの日光印は4色あるよ
日光印は濃赤茶、赤茶、赤口、黄口の4種類あります。
季節に合わせて使い分けするのもおしゃれですね。
印泥の色で、いつ頃作成したのか季節がわかるなんておしゃれです。
日光印は高級品ラインと低価格ラインがあり、
低価格ラインは1000円くらいからです。
ささやかなお礼やお土産に良いですよ。
一般人レベルでは、差がないそうです。
(原材料のもぐさが違うらしい。)
中国産と比べて全然高くありませんので、是非、みなさんも1つくらい和肉の練り朱肉を使ってみては?
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