「居合道」の金銭の不正授受を批判する新聞社は大丈夫?


全日本剣道連盟「居合道」含む「道」錬金術は限界

私は、以前からこのサイトで審査に関する金銭問題には批判的な立場をとっています。
念押ししますが、私が批判的なのは「もう、この仕組は限界。業界が縮小させないために他の方法を模索しましょう。」と言う文化発展を願う立場からです(多少グレーがあっても発展するなら、見逃す必要性もあると思います)。
主催する「和様の書展」でも業界で横行する「不正審査」「金銭授受」の伝統を持ち込ませないために、審査員は書道の専門家を採用していないほどです(私は審査に加わりません)。

大手新聞社は自前で公募書展を持っている

書道に興味がない人は知らないことなのですが日本の書道は、ほぼ新聞社が握っています。
毎日 毎日書道展(業界ダントツ1位)
読売 読売書法展(業界2位 日展の下部組織)
産経 産経国際書展
朝日 朝日20人展
東京 東京書作展(大手ではないけど日展の不正に批判的だった)
2013年に朝日新聞社が日展の不正審査について報道をしましたが、その後、有耶無耶になりました。
各新聞社が書道団体を持っているから報道規制がかかるのは当然でしょう。
(朝日20人展は、公募書展ではない)
今回の全日本剣道連盟「居合道」の不正金銭授受について各社の記事を抜粋してみました。

毎日新聞「主観的な要素で金品介在しやすい」

全日本剣道連盟は17日、居合道の称号・昇段審査を巡り、合格依頼のために金銭の受け渡しが行われていたことを明らかにした。背景には審査に主観的な要素が多く、審査員の歓心を買うために金品が介在しやすい状況がある。

https://mainichi.jp/articles/20180818/k00/00m/050/142000c

読売新聞「有力な審査員に事前接触」

有力な審査員に事前のあいさつを行うなど、金銭授受が疑われる行為が、横行していたことが明らかになった。

https://www.yomiuri.co.jp/sports/etc/20180817-OYT1T50067.html

産経新聞「剣の最高位、カネで…範士合格に計650万円の誠意を要求」

料亭やホテルで宴席を設けたり手土産を持参したりするのは「常識」になっていた。全国各地にある審査員らの道場に出稽古に向かって面識を得たり、地元に有力者がいる場合は車での送迎を買って出た

https://www.sankei.com/affairs/news/180817/afr1808170008-n2.html

東京新聞「審査員は周知され、審査員が長年継続、重鎮が強い影響」

審査員の氏名は受験者に知れ渡っており、事前の接触は容易な状況だった。さらに同じ審査員が長年継続するという構造的な問題もあり、「古流」と呼ばれる伝統的な流派の重鎮が「審査に強い影響力を及ぼしていた」実態もあったという。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018081701001764.html

5ヶ月前に始めた「謝礼金アンケート」を見てみると…

2018年3月から始めた「謝礼金に関するアンケート」の途中経過を見てみます(現在でも募集中)。書道の謝礼金に関するアンケート
現在も謝礼金は継続中? yes 26票 No 2票
謝礼金が”ない”書展は? 日展3票、東京3票、産経1票、毎日1票
と言う結果でした。
この結果を信じるならば、大手新聞社は読者が喜ばせるために「居合道」の不正な金銭授受を批判しすぎると、自分たちが運営する書道団体にブーメランが返ってきます。
そのため、居合道に関してはあまり盛り上がらず沈静化しちゃうのかな?と思ったりします。

「道」のビジネスの終焉

「文化」や「武術」に「精神論」を意味する「道」の冠を付与したビジネス(錬金術?)は、政府などの支援もあり、業界を拡大させるために大いに貢献しました。
しかし、「道」の清廉潔白なイメージが逆に、実態の低モラルな部分に批判が集まるようになってきました。
「道」愛好家自身も、自分たちが払っているお金が、社会的に許される手法かどうか、冷静に考える必要はあると思います(考えて続けるのもアリ)。
平成が終わるこのタイミングで、あらなた「道」の手法を模索する良い機会を与えてもらったのではないかなと思います。

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